大阪市港区西明寺 住職のひとりごと11

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大阪市港区西明寺 住職のひとりごと11

2020/07/15

大阪市港区西明寺 住職のひとりごと11

コロナ禍で家にいる時間が増え、本の整理をしていたところ、ああ、ここにあったのかという本や、こういう本買っていたのか、というものが見つかりました。

 

今日、ご紹介するのは後者の本で、中村陽志師という牧師さんで教誨師でもある方が書かれた『心の居場所が見つかれば人生はいつでもやり直せる』です。

 

教誨師というのは、刑務所で受刑者に宗教の教えを伝え、心の救済・更生につなげる任を負う方です。

 

中村師は、自身も厳しい環境で育ち、たまたまキリスト教と出会ってクリスチャンとなり、さらには牧師、教誨師となられました。その生い立ちのせいか受刑者も師に共感し心を開く方が多いそうです。

 

本の中で「無条件の愛を得ることができれば、自分を肯定でき、生きる力が湧いてくる」と記されているのに共鳴しました。

 

私も以前書きましたが( https://saimyoji.info/blog/detail/20190717010159/ 「住職のひとりごと5」)無条件の愛、無条件の肯定が人の生きる力を育むというのは、宗教の違いを超えて真理なのだと改めて感じました。

親は子どもを無条件に肯定する必要があり、ある意味それは義務であることを理解しなければなりません。ただし、子どもの側から言えば、もしそうされなくともほかの誰かから無条件に受け入れられる経験があれば前向きに生きていける、と師は述べておられることを付け加えておきます。